シャボン玉とんだ宇宙までとんだ を観て

 

※以下、書き溜めた文章はあくまで個人の考え・想いです。

※稚拙な文章で申し訳ございません。

※舞台のネタバレがあります。観劇がお済みでない方、ネタバレが嫌な方は読まないようお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

初めてシャボン玉とんだ宇宙までとんだを観劇しましたが、日本のオリジナルミュージカルでこれが1988年に公開されたことを考えると、今に通ずる普遍的なテーマをあの時代にここまでの形に仕上げたのかという驚きしかありません。昔って凄かったんだなあ。

単純にストーリーが心揺さぶられるものでした。なんで神様は佳代にここまでの困難を与えるのか。幸せから地獄への落差が大きすぎて超ジェットコースター。揺さぶられすぎてめっちゃ泣いた。

2人が想いを交わしあってからの共通点は、ひたすら相手を慈しむことでしたね。暴力的な義父から身を呈して守る。彼のために50万用意しようとする。彼女と時間を同じくするため10年待つ。他にもあったかな。互いのために身を削り、何かを与え合う。世界はこれを愛と呼ぶのでしょう。シャボン玉はまさしくラブストーリーです。

愛を語るだけのミュージカルは沢山ありますが、このミュージカルが公開されてから人気を博し、音楽座解体後から今日東宝を通じて再演されたのは、相手のために身を削り慈しみ愛を与える2人の姿が普遍的な尊さを秘めているからなのかなと思いました。あー好き。

逆に最初の佳代が虐待を受けるシーン、悠介と里美が遊園地でデートするシーンは意図してなのかわかりませんが、綺麗な対比になっていた気がします。自分の欲求のために相手を支配する義父、自分からは与えず相手から受け取るばかりの里美。こんな関係は愛ではないのだと最初に提示されたような気がしました。

何回か泣いたんですが、一発目泣いたのは1部後半、悠介が佳代の義父に立ち向かい、彼女への愛を語るところでした。宇宙人たちが涙を流し、佳代をバックアップすることを決意した場面です。宇宙人と同じように私も、悠介の愛に心を打たれました。

そこからは涙腺緩みっぱなしで何回も涙を流してしまった。悲しい場面多いし。

この物語は、佳代と悠介以外の愛も描かれてますね。それが宇宙人たちから佳代と悠介への愛情。ミラは身を呈して佳代を刃から守りました。

全く違う話をここで入れてしまうんですけど、私はこの作品を見て幾原邦彦監督の輪るピングドラム(アニメ)を思い出しました。輪るピングドラムの考察で私が1番好きなサイトがこちらになります→http://dangodango.hatenadiary.jp/entry/2019/01/20/233337


要は愛による自己犠牲をし合い、互いを助け合う。そんな輪を繋いでいこうよというメッセージの考察なのですが、佳代、悠介、宇宙人はまさしく愛による自己犠牲で繋がりあってますね。

「全ての地球人が佳代と悠介のようだったら良いのに」

ピアの台詞がこの舞台のメッセージであり願いな気がしました(個人的に)。全ての地球人が愛による自己犠牲をし合えば平和的に繋がりあえる。そうすれば諍いなど起こらないのではないか。

 


ここまでのビッグキャスト陣を携えて、東宝がこのミュージカルを上演してくれたことは感謝しかありません。東宝の担当さんにお礼状を送りたい。まじで。本当にありがとうございます。シャボン玉とんだ宇宙までとんだに出会わせてくれてありがとうございます。出会えて良かったです。